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なかひらときどきブログ

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工校生デザインコンクール

昨年秋に審査員をさせていただきました第55回工校生デザインコンクールの審査結果と審査講評が「建築と社会2010年1月号」(日本建築協会)に掲載されています。
このコンクールは、工業高校の建築・デザイン系の学生を対象にした今年で55回目となる歴史のあるコンペです。ほとんどの図面がCADで描かれる現在において、手描きにこだわり、手で表現することによるマナーや丁寧さ、ねばりといった教育的な側面と高校生という若いリアルな感覚を表現するという2つの側面を持った設計競技です。
今年の課題は「学校に建つ食堂」。普段使っている学校空間への提案や地域との関りからのプログラム提案、自分自身の世界観の表現などさまざまな案をやや深読みしながら楽しく審査させていただきました。他の審査員の方々がどんな案を押すのかも興味深かったです。
入賞した中に九州の離島に実際ある高校の食堂を計画した作品がありました。僕は、案そのものは強く推さなかったのですが、離島の高校からコンペに挑戦しているその学生のポテンシャルに驚いていました。後日、表彰式にも出席させていただき、そのときにわかったことなのですが、実はこの案、大阪の女子高校生の案でした。少し驚いたのですが、彼女の話を聞いて納得しました。自分の身の周りの環境ではなく、全く違う環境条件で考えてみたかったことをきっかけに「海辺の高校」という場所設定をし、ネット(GooGleなど)を使って全国にある高校を調べて唯一自分の設計条件に合う離島の高校を見つけたということでした。見方によっては、リアルな環境ではないと批判されるかもしれませんが、彼女のプロセスは、目の前にある学校空間が自分自身にとってリアルなものでないことの裏返しとしてあり、ネット上での環境調査から建築イメージを飛躍させたように思います。彼女は自分の建築感を表現するためやこのコンペに勝つために自らプロデュースをしたのです。そして僕も含め審査員はまんまとヤラレタのでした。045.gif
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by mnaoffice | 2010-02-03 17:31 | 建築 | Comments(0)
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